無敵の剣
「……誰が、身重やて?」


御幸が、私を見ると頬を引き攣らせる



「まあまあ!いいじゃないですかぁ~!」



翌日から、体力を向上させるため
家事全般をしてから、素振りをする



「いい音ですねぇ」



うっとりと聴き入る沖田さんを
チラリと見る


再び、素振りに集中しようとするが


「今日は、それくらいにしなよ
集中出来てない、それに乱れてる」


さっき、いい音って言ったじゃないか



一呼吸置き、もう一度

素振りを再開する




「うーん、いい音だけど
今日は、良くないよ!こっちで話そう!」




私は、不思議な感覚になり
沖田さんの隣に座る



「何、焦ってるの?」





焦ってる? 私が?






「やけくそに振っても、意味ないよ」





そんなに、集中出来てなかった?






私は、沖田さんの腕に触れた




しっかり硬い筋肉





「私は、毎日振らなければいけない
男の人の何倍かしてやっと、人並み
休めば、すぐに力がなくなる
もっと強くなるためには、もっと稽古をしなければならない」



「努力しているんだねぇ
斎藤君の強さは、その努力からくるものだね!でも、今日は、もうやめな」



沖田さんが私の額に手を当てる



「ほら、熱が出てるよ!寝よう!
私も一緒に寝ます!」



沖田さんに逆らえず



隣に敷いてあった私の布団が横に並べられた




「ほら!目を閉じて!」



ペチャッ



額に濡れた手拭いが乗る



「私は、買い物に行きますので」



御幸が出て行く












< 245 / 361 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop