無敵の剣
夜が明け、驚くほどの晴天

「すみません、先に行って下さい
まだ疲れが残ってて…」

「はい!わかりました!
では、山口さんも後で泳いで戻るとお伝えしますね!」

「あぁ、よろしく頼む」


冨山さんがスイスイと岸に向かう



綺麗な泳ぎだな



感心しつつ


甲板に胡座をかく


しばらくして、ゴロンと仰向けになる


風の冷たさに、目を閉じる


戻らなければ




子供の頃に壱と川遊びをしたことがある
女ということを知られないように
大きくなってからは、そういうことに無縁だった


泳げるかな…?


あの距離をこの体力で…



どんどんと沈む船の事を考えると
早めに離れた方が良い





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