無敵の剣
  *  *  * 土方 *  *  *


中島さんから、一の持つ総司の刀を受け取った

「泳いで戻るとのことで、濡らさないように預かりました
土方さんに渡すように言われましたので!」


一… お前は、そういう奴だ…

無茶ばかりしやがる



俺は、力の限り近くに立つ松を殴った



「土方さん…?」



溢れる涙を止められなかった


「どうしたんです?」


沈む船を見守るしかない、この歯痒さ



「山口さんなら、必ず戻るって…」


「アイツ… 多分、泳げねぇ…」

「えええええええええ!!!!!」


中島さんは、船に視線をやるとストンと膝をついた


「そんな… そんな…」










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