無敵の剣
予想通り天候が悪くなった

雨があがり、船が見れる松まで行く
昨日まであったはずの船は、なかった


「こんなに天候が変わりやすいと知っていたら…
船を出そうと思わなかった
土方、すまん! 援護どころか、足手纏いになり
山口を…  すまない… すまない…」


榎本さんの涙声を聞きながら、何故か悲しみの感情が俺にはなかった

〝戻る〟

アイツは、そう言った



総司の刀に触れた

〝心配しすぎですよ!土方さん!〟



総司にそう言われている気がした



昨日は、この松にうなだれ、嘆いたのに




「アイツは… 守られてっから… 大丈夫だ
皆、立て!立ってくれ!
まだ戦は、終わっていない!行くぞ!!!」




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