無敵の剣
「にゃ~ん」



廊下でネコの声がした


戸を開けてやろうとしたが
バリバリと音を立て

開けて入って来た



「開けるなら、閉めて入れ」


「んにゃあ」



器用な手だ

ネコの肉球を触りながら



「借りたくなるのもわかるな…」


独り言を



「あははははははっ!!!
斎藤君!!!何言ってんの?
本当、面白いよね!?」



沖田さんに聞かれる失態をした



「はい、コレ!お腹良い時に食べて!!」


握り飯を渡された


「ありがとうございます」


「忙しかった?」


「え?」


「ネコの手、借りたいんでしょう?」



意地悪だ…


ニヤニヤと私の弱点でも見つけたような
眼差し



だが、私は沖田さんが次にニコニコすることを知っている




「ふふふっ!ごめん!ごめん!」




ほら







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