無敵の剣
「土方さん、中を手伝って来ます」


土方さんが眉間に皺を寄せた



「私は、ここで働いていた
暗闇でも大丈夫」


「行け」




だったら、最初からこっちに来とけと
言わんばかりの不満げな顔だった




土方さんのそばにいたいと思ったんだ



壱が会津藩にいたおかげで
壱と同じ顔をしている私は、手柄を横取りされる事を阻止出来た




ありがとう  壱







雪との生活で得た事がここで役立つ



目を閉じていても感じる


ここの間取りも、敵の場所も
仲間の場所も



「藤堂さん!?」



動きが掴めない藤堂さんを呼ぶ


まさか!?


藤堂さんが怪我!?



「斎藤!!こっちだ!!
平助を庭に出してくれ!!」


永倉さんの声に導かれて行くと
藤堂さんは、意識が無く
呼吸が浅かった


永倉さんに援護されながら、庭へ


月明かりで藤堂さんの怪我の深刻さを知る



山崎さんに教えて貰った処置をする

見れば、他にも怪我人がいた


私は、夢中で処置をしていた


いつの間にか、明るくなり
乱闘も終わっていた



「斎藤!!平助は!?平助は大丈夫か!?」




永倉さんが庭へ


「今、出来ることはした
永倉さん、手を出して」


「俺は、いい!!他の奴らを見てくれ!」


「もう診た」


「…そ、そうか」


永倉さんの指は、ざっくり斬れていた

私は、止血するくらいしか出来ないが


山崎さんから、早くに止血することが大事だと教えられている






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