イジワル上司にまるごと愛されてます
その日の昼休み、来海は同期の国嶋(くにしま)茉那(まな)と一緒に、隣のビルの一階にあるカフェに行った。そこはフィーカの社員もよく利用するカフェで、今日も何人か社員の姿があった。社内で“恋人にしたい男性ナンバーワン”と言われる部長と、モデルのように背が高い美人主任のカップルも、ランチを食べている。
「いらっしゃいませ、こちらのお席へどうぞ」
若い女性店員に、来海と茉那は壁際の二人掛けの席に案内された。
茉那は総務部に勤務していて、来週から産休に入る予定だ。一五三センチと小柄なのに、来海が心配になるくらい大きなお腹をしている。
「お腹、重たくない?」
茉那が向かい側の席にゆっくりと腰を下ろすのを見て、来海はついそう訊いた。茉那は大きな目を細めて笑い、マタニティワンピースの上からお腹を愛おしそうに撫でる。
「まあ、腰も痛いし、あんまり大丈夫じゃないけど、赤ちゃんが無事に大きくなってるって証拠だしね」
「そっかぁ」
茉那は大学時代から付き合っていた彼氏と三年前に結婚した。フィーカは出産休暇や育児休暇も充実しており、出産後は希望すれば短時間勤務やフレックスタイム勤務を利用できるので、茉那もそのつもりにしているらしい。
「いらっしゃいませ、こちらのお席へどうぞ」
若い女性店員に、来海と茉那は壁際の二人掛けの席に案内された。
茉那は総務部に勤務していて、来週から産休に入る予定だ。一五三センチと小柄なのに、来海が心配になるくらい大きなお腹をしている。
「お腹、重たくない?」
茉那が向かい側の席にゆっくりと腰を下ろすのを見て、来海はついそう訊いた。茉那は大きな目を細めて笑い、マタニティワンピースの上からお腹を愛おしそうに撫でる。
「まあ、腰も痛いし、あんまり大丈夫じゃないけど、赤ちゃんが無事に大きくなってるって証拠だしね」
「そっかぁ」
茉那は大学時代から付き合っていた彼氏と三年前に結婚した。フィーカは出産休暇や育児休暇も充実しており、出産後は希望すれば短時間勤務やフレックスタイム勤務を利用できるので、茉那もそのつもりにしているらしい。