オオカミ弁護士の餌食になりました

 香坂さんは角度を変えたり、唇で私の唇を優しく挟んだり、ついばむようなキスを繰り返したりしている。

 それに対して受け身の私はただ唇を閉じ、されるがままになっていた。

 そのうち我慢ができなくなって、とうとう私は顔をそらした。

 うつむいて肩で息をしていると、香坂さんの不思議そうな声が聞こえる。

「どうした?」

「息継ぎの……タイミングが」

 きょとんと目をまたたいて、彼は噴き出した。

「ごめん、長すぎたな」

 くすくすと笑う肩の揺れが、直接伝わってくる。

「真凛がかわいいから、離れがたくて」

 抱きしめられながらそんなことを言われると、きゅっと締まった胸の音が彼にまで聞こえてしまいそうだ。

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