オオカミ弁護士の餌食になりました
『俺は彼女の大切な存在ですが』
しつこく絡んできていた商社マンを追い払ってくれた香坂さんが言った、嘘の言葉が、今は真実になっている。
彼も、同じことを考えていたのかもしれない。
「行こう、俺の大切な真凛」
そう微笑んで、私の肩を優しく抱き寄せた。
「早く君をかわいがりたくて、しかたがないよ」
月明りに照らされて、弁護士先生はオオカミの尻尾をぴょこんとのぞかせる。
そんな彼に寄り添いながら、私たちは並んで地下鉄の階段を下りた。
きっとしばらくは、甘く食べられてしまう夜が続くのだろう。
疲れはするけれど、それはとても幸せな時間で……。
【オオカミ弁護士の甘恋療治 ✧ 完】


