オオカミ弁護士の餌食になりました
頬が火照った。出し抜けにそんなことを言うなんて、やっぱり香坂さんは昔とどこかちがう。
「……もう少しかちりとした服装にすればよかったと思って」
赤くなった顔を隠すように腕に目を落とすと、ふいに私の手に大きな手が触れて、心臓が弾んだ。
「どうして? すごく似合ってるのに」
横から覗き込むように私を見て、彼は優しく笑う。
「周りの目なんて気にしなくていいんだよ」
私の心を見透かしたように言う香坂さん自身も、別の意味で周囲の目線を集めている。
背が高くて顔が整っているだけで注目を浴びるだろうに、彼の場合はただならぬ色気までまとっているのだ。こうやって大勢の男女のなかにいると、ほかとのちがいは顕著だった。