結婚のその先に
大阪に着いて二人はビジネスホテルにチェックインした。着いたのは夕方。

飛行機の中もほとんど会話がなかった。

ホテルに着いて荷ほどきが終わるとお互いになにをしたらいいかわからなかった。

「せっかくだからぶらぶらしてくるか。」
啓吾の提案に「うん」と栞菜は立ち上がった。

「どこか行きたいとこあるか?食べたいものとか。」
「…あっ」
「ん?」
栞菜の反応に啓吾が耳を傾ける。

「たこやき」
「ははっ。ベタだな~」
啓吾が笑うと栞菜の緊張もすこしほぐれた。
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