結婚のその先に
絶対に大丈夫。

その顔を見れば確信できる。


それでも2日後。
一緒に仕事から帰宅した栞菜と啓吾。宅配ボックスをあけると大きな段ボールが入っていた。
すっと段ボールを持ち部屋に向かった啓吾をこっそり栞菜が追いかけると段ボールからでてきたのは親子学級で使ったものと同じ人形だった。

「啓吾さん?」
少し低い声で栞菜が声をかけると
「ばれた?」
と笑った。

「もぅ、それどこに置くの?ちょっと怖いし。」
「赤ちゃんが生まれたらネットで売ろう!」
「こんなの誰が買うのよ」
「かなり探したんだぞ?なかなか手に入らないんだぞ?」
「いくらしたの?」
「あんまりしなかったぞ?」
しどろもどろになる啓吾に栞菜が鋭い視線を送る。
「このくらいかな」と手を広げる啓吾。
「5万っ!?」
栞菜はあきれてキッチンに向かった。
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