ヴァンパイアの花嫁
「あたし……どうして……?」


レオンはティナの手首を取って脈を計る。


脈はあまりに遅かった。


「どこが痛む!?」


自分の手をティナの額に置き熱を確かめる。


熱は無かった。


自分の手と同じ位冷たい。


「胸、胸が痛いの……」


手はぶるぶると震えていた。


レオンはティナの身体を抱きしめた。


ティナの身体をそっと横たえると、血が付いたナイトドレスの前を開ける。


ティナは一瞬驚いた顔になったが声も出せないくらいぐったりしていた。


レオンはティナの心臓の上に手を置いた。





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