シェヘラザード、静かにお休み
……どこまでが、『なんてね』に含まれるのか。
「孤児院はどうだったんだ」
「私はルイスのカレッジ時代の彼女の話の方が訊きたいわ」
「抜け出す程、辛い場所だったのか?」
「それでも、帰らないとご飯も眠る場所もなかった」
食べ終わったシーラは、ぺろりと紅い舌で唇を拭った。
小鳥が飛び立った。
その音を聞いて、シーラが見上げる。射し込んだ光が青い宝石のような目に入った。
「正直、結構劣悪な環境だったと思う。私は絡むような友人がいたら大丈夫だったけれど、腕っぷしがある奴からいじめられる子だっていたし、それを黙認してる大人もいた」