シェヘラザード、静かにお休み
されるがままになっていたシーラはやっと解放されたときには、少し疲れた顔をしていた。
「……こんな扱いを受けたのは初めてだわ」
「俺も、寝る前に話をしてくれなんて注文つけられたのは初めてだ」
「シェヘラザードはどうして千夜も王様に話を聞かせたのか、知っている?」
帽子を直して、ルイスの方を見る。
「殺されないように、だろう」
「愛していたからよ。生きて愛する必要があった」
処刑を前に、牢屋を出たシーラ。
革命を前に、牢屋から連れ出したルイス。
「相手にお話を求めるのはね、貴方を愛してるからよ」
そっと、微笑んだ。