漢江のほとりで待ってる

婚約パーティーの当日。

一流ホテルの会場に、たくさんの報道陣が集まる中、招待された多くのセレブ達も集まった。

そして、フラッシュを浴びながら、本日の主役である慶太と珉珠も現れた。

ロイヤルブルーのドレスに身を包み、髪も綺麗にアップされ、さらに珉珠の美しさが際立った。

胸には豪華な宝石が散りばめられたネックレス、誰もが目を引いた。

あまりの豪華さに、会場がざわつくほど。

左手の薬指には、入院していた時にはめていたものとは違い、大きなダイヤの指輪がはめられ、それを見せろと報道陣にせがまれ、珉珠は恥かし気に披露していた。

そこにいる女性は、珉珠を羨ましがり、溜息さえついていた。

スーツに身をまとった由弦は、会場の一番後ろで、彼女を見つめていた。

そして、彼女の幸せそうな顔を確認して、会場を出た。

珉珠は由弦の姿を探した。しかし、カメラのフラッシュやライトが自分に向けられ、逆光で遠くを見渡せない。

その時、会場を出ようとする、すらりとした背中が見えて、それが由弦と珉珠は分かった。

―――― 由弦……

二人の心がすれ違う。

晴れ晴れとした慶太に、一層会場は盛り上った。

雅羅の顔は笑顔を見せるものの、本心ではない。それとは対照的に、慶太は終始にこやかだった。

その幸せな雰囲気の勢いで、社長である弦一郎は、自分は退き、後継者として、慶太に全てを任せると発表した。

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