漢江のほとりで待ってる
由弦の一言で、珉珠は頭を悩ます毎日。
—————— 水着姿見せろだなんて!私のこといくつだと思ってるのかしら!はぁ~、もう信じられない。ほんっと三五になって水着のことで悩むだなんて思ってもみなかったわ~。最近めっきりそっちの方は疎くなったから、今どんなのが流行ってるのかしら。ってやだ私、着る気満々みたいじゃない!
珉珠は本気で考えているようだった。
一方、違うところで、ある男が一人悩んでいた。
「仲里君、一緒にディナーでもいかがかな?、夜が無理ならランチでもどうだろう?」
何かしっくりこない。
その誘い文句を何度も言いながら、断られた時のことを想像しては溜息を吐いていた。
—————— 用がなくても、いきなり誘っていいものだろうか!?
誘い出す口実も見当たらない。
珉珠の時のように、気安く誘えない。
なぜ誘えないのか考える余裕もなかった。
この間、偶然街中で出会ったように、その辺をうろついて彼女を待ってみるか、それはあまりにも確率が低すぎる。
慶太は考え悩み抜いて、覚悟を決め、とりあえず、仲里に電話をしてみた。
仲里が「もしもし」と出たあとすぐ、
「仲里君!今度ディナーでもどうかな?夜が無理ならランチでも、君の都合の良い日でいい!ほんとに駄目なら即断ってくれ!」
一気に話した慶太。
「副社長!?あ!元だった。現社長のお兄さんですよね?どうしたんですか?いきなり」
「いや~なに、その一緒に食事でもどうかなって」
「もしかして、私に会いたいとか?」
仲里は冗談のつもりで言った。
「……そうだ、たぶん」
慶太の返事に、仲里は少し焦った。
「だ、だったら、社長や青木さんも誘って四人でご飯しませんか?」
仲里の一言に、彼女会いたさに、由弦との不和も忘れて、慶太は即答した。
それから、由弦と仲里の休日に合わせて四人でランチをすることになった。