漢江のほとりで待ってる


経済雑誌はもちろん、ファッション雑誌にまで、由弦と一条は取材を受けた。

互いの会社は断る理由もなく、二人の露出を認めた。

この活躍に、取締役会でも満場一致で由弦の代表取締役兼任は承認された。

B.A.B社内では、

「はぁ~、ますます専務が遠ざかって行く気がする~!こうなったら、何としても専務のハートを掴まなきゃ!!」

由弦が特集されている雑誌を見ながら、甲斐が呟いていた。

そして、昼食を取るために、外へ出よとした時、本社からB.A.Bに、挨拶回りに由弦と珉珠がやって来て、そのまま社長室へと入って行った。

それを見て、嫉妬する甲斐は後をつける。

社長室から出て来た珉珠。

一人になったことを確認した甲斐は、自分の方へ歩いて来る珉珠の前にはだかり、

「どういうつもりなんですか!?」

珉珠はびっくりして足を止めた。

「何のこと?」と言わんばかりの顔で甲斐を見た。

「専務のこと好きなんですか!?」

「あなたに答える義務はないと思うけれど?」

そう言って行こうとする珉珠の先を塞ぎ、

「あります!私は専務のこと誰よりも一番好きだから!!誰にも渡しません!例えどんな人が相手でも!青木さんはどうなんですか!!」

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