漢江のほとりで待ってる
休日明けて、専務室で作業に追われる由弦。
そこへ滅多にお目にかけない椎名がやって来た。
珉珠は彼の思惑など知らず、由弦に用があるという椎名を部屋に連れてやって来た。
「珍しいですね?何かありましたか?」と由弦。
「いえいえ、久し振りにお顔を拝見しようと思いまして。仕事の方ははかどっていますか?」
椎名は由弦を気遣う振りをして、デスクのデザイン画や企画書などを見た。
「流石、若き天才クリエイターですね?絵のことなど全く分からない私にまで、凄いと思わせる斬新な発想。天才は違います」
「あ、そうですか。ありがとうございます」
「今回発表なさるデザイン画などは、ここに在るのが全てですか?」
「え、えぇまぁ」
おかしなことを言うなと思いながら、由弦は答えた。
しばらくして、
「専務、会議の時間です」珉珠が呼びに来た。
「それでは私はこれで」椎名は出て行った。
そのあと、由弦と珉珠は会議室へ。
空になった専務室に、人影が動いた。