敏腕メイドと秘密の契約
三浦藍は、何でもできた。

スポーツ、音楽、美術に語学。

すべてを完璧にこなす三浦藍についたあだ名は

"AI"

エーアイ:人工知能。

その名前すら凌駕する自ら進化し続ける存在。

中学の3年間ずっと勝てなかった。
勝ち負けではない、せめて追いつきたかった。

"高校に進学したらきっと"

そんな思いは呆気なく打ち砕かれる。

その天才ぶりが明らかになるにつれ、あちこちの企業から狙われ始めた。

可能性を潰されることを懸念した藍の両親は、
藍を、天音達の知らない世界へ隠してしまった。

"海外に行ったらしい"

それだけの情報を残して、藍は天音の前から消えてしまった。

高校、大学共に天音は首席をキープした。

しかし、天音の心は満たされない。

天音は、三浦藍を妬み、憧れ、ライバル視し、

そして、恋していた。

"いつか三浦藍を越えたい"

その思いは、天音の心から出ていくことはなかった。
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