逃がすわけないだろ。
玲音を目で追う、そんな毎日に
突然、かすかな希望が見えた
「ねぇ!聞いたー?!玲央くん、愛美と別れたらしいよ!」
「え?ほんと?!じゃあ、今すぐアピールしなきゃ!」
「私も!」
すごく、嬉しかった。
ああ、玲央が帰ってくる、なんて勝手に思って、一人で舞い上がっていた。
私にとっての居場所が玲央だけだとしても、
玲央には、私の代わりなんていくらでも
いるなんてこと、考えすらしなかった。