吐露するキズ跡
…しかし、演奏してるこの人たち、見た目良すぎじゃないか?

羽、見た目で選んだよな。

クリュウ君、可愛くて元気な感じのよく見ると美形だし。

トウゴさん、かっこよく整った美形だし。

鳴海さん、華奢で、ひたすら可愛いし、

羽は、かっこよくて、可愛いし。



ご歓談を…

状態になって、あたしは、バンドの人たちにお酒を渡す役を仰せつかう。

赤ワインの入ったグラスを乗せたトレーを渡されて、

あたしは自分の空のグラスにウーロン茶を入れて乗せる。

そーっと、クリュウの隣に行って、グラスを差し出す。

クリュウは笑って、そのままグラスに口をつけてきたので、飲めるように傾けてあげる。

一気飲み。

「うまっ」

ご機嫌になる。

そのパフォーマンスが目を引いて、キイロイ笑いが起こる。

なにせ、目立つ人だ。

あたしはそっとシンバルの傍を潜り抜けて、鳴海にグラスを見せる。

ニッコリして、

彼は、片手で受け取る。
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