ホテル御曹司が甘くてイジワルです
「そうでしょう? この色とかすごいよね。どのくらい大きいんだろう。触ったら、どんな感触なんだろう」
「やばい。想像できねぇ!」
「でもなんかわくわくする!」
いつの間にか圭人くんも一緒になって、頭をつきあわせるように一冊の本をのぞきこんでいた。
さっきまでの不穏な雰囲気が嘘のように、清瀬さんの一言で一気になごやかになった。
ありがとうございます、とお礼を言おうと顔をあげると、清瀬さんはもうこちらに背を向けていた。
「ちゃんと待ててえらかったな」
並んでいた子供たちに声をかけ、ハンマーをもつ手を見守る。
その姿を見ているだけで、胸のあたりがぎゅっと苦しくなってしまった。
鼻の奥がつんと痛くなって、私は慌てて手で顔を覆った。
「じゃあ、無事に工作も完成したし、最後にみんなでプラネタリウムを見たいと思います」
そう言って、プラネタリウム室に移動する。