ホテル御曹司が甘くてイジワルです

「自分の中では大きなコンプレックスだとしても、相手にとっては驚くぐらい些細なことだったりするのよね」

膝の上でぎゅっと握りしめていた私の手に、由美子さんの柔らかな手が重なった。

「自分をさらけ出すのは勇気がいることだけど、心から信頼できる相手となら、どんなことだって分かり合えると思うわ」

かけられる言葉も重なった手も泣きたいくらい温かくて、胸が熱くなる。

「由美子さん、ありがとうございます……」

感極まった私がかすれた声でお礼を言うと、由美子さんは優しく肩を抱いてくれた。




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