ホテル御曹司が甘くてイジワルです
部屋に戻り、ドアを閉める。
電気を付けようとした清瀬さんに、「明るいと恥ずかしいので」と暗いままにしてもらうようにお願いした。
窓から差し込む星明りだけの薄暗い部屋にふたりきり。さっきから、心臓が飛び出してしまうんじゃないかと思うほどドキドキしてる。
だけど、ちゃんと聞いてもらわなきゃ。私のことを、わかってもらわなきゃ。
そう自分に言い聞かせて、着ていたシャツワンピースのボタンに指をかけた。
「真央?」
ベッドに腰かけていた清瀬さんが、突然服を脱ぎだした私に驚いたように目を見張る。
ボタンを全て外し、肩からワンピースをするりと落として清瀬さんの前に立った。
下着姿になった私を、じっと清瀬さんが見る。緊張で、指先が震えた。
「ここ、見てください」
そう言って、左の脇腹のあたりを見せる。
薄暗闇の中でも分かる、傷跡。
「怪我の跡か?」
顔を曇らせた清瀬さんにうなずく。