ホテル御曹司が甘くてイジワルです

「じゃあなんで電話にでなかったんだ」
「あ、すみません。私充電器持ってくるのを忘れてしまって。館長は実家の番号も知っているのでなにかあったら連絡とれるからいいやって」
「ただそれだけ?」
「はい。明日には戻るつもりでした」

その言葉を聞いて、清瀬さんががっくりと脱力した。

「え、もしかして、私が仕事をやめて地元に引っ越したとでも思ったんですか?」

驚いて目を丸くすると、くしゃりと髪をかきあげた清瀬さんがこちらを睨む。

「いや、冷静になって考えれば真央が仕事を放りだすわけはないんだが、突然連絡がとれなくなって、俺にいやけがさしたのかと思った」

実家に帰った私と数日連絡がとれなかっただけで、慌てて私を迎えにきた?
いつも冷静で余裕たっぷりの清瀬さんとは思えない言動に驚いてしまう。

「な、なんでそんなこと」
「三木に、なにか言われたんだろう?」

そう言われ口ごもる。

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