ホテル御曹司が甘くてイジワルです

けれど清瀬さんは少しも動じることなく口を開いた。

「真央さんの真っすぐでとても純粋なところに惹かれました。はじめて彼女の星座解説を聞いた時からずっと」

私の星座解説に惹かれたって、いつのことだろう。
私が首を傾げて清瀬さんを見ると、彼は横にいる私と目を合わせ話を続ける。

「去年の冬、新しい事業の立ち上げの候補地を探しているときに、偶然坂の上天球館に立ち寄って真央さんの星座解説を聞いたんです」
「え、そんな前に?」

知らなかった。清瀬さんがそんなに前に坂の上天球館に来てくれていたなんて。

「新しく建てるオーベルジュのことで関わるようになってからは、頑ななところや繊細で臆病なところ、でも強く優しいところ。彼女のいろんな一面を知るたびにどんどん惹かれていきました」

母の目の前で臆面もなく褒められて、居心地の悪さに思わず顔を覆った。

「清瀬さん、恥ずかしいので勘弁してください……」
「どうして? これでもかなり控えめに伝えているつもりだけど」

指の間から清瀬さんを見ると、甘く微笑みかけられぶわっと頬が熱くなる。

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