ホテル御曹司が甘くてイジワルです
 

「プレアデスグループ……」

高級ホテルを経営しているグループだ。

まだ新しい会社だけれど、国内の主要都市に最高級のサービスを提供するホテルを次々に展開し、今や日本の高級ホテルといえばプレアデスと言われるほどの大企業だ。

そんな会社の、副社長……。

確かに、立ち居振る舞いから身に着けているものまで見るからに一流で、普通の会社員ではないと思っていたけれど。

名刺から視線を上げ、目の前に座る彼を見る。
そんな大企業の副社長が、こんなちいさなプラネタリウムにいったい何の用だろう。

私が眉をひそめると、彼は息を吐いてわずかに身を乗り出した。

「単刀直入に申し上げると」

膝の上に腕を置き、胸の前で指を組む。
前髪がさらりとまぶたにかかり、その間から黒い瞳がまっすぐに私を見据えた。

「我々プレアデスグループで、この施設を買収したいと思っています」

低い声で告げられた言葉が理解できなくて、一瞬頭が真っ白になる。


 
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