ホテル御曹司が甘くてイジワルです
 

そしてそのまま英語で彼らとなにかを話す清瀬さん。

綺麗な英語はもちろん、体格のいい外国の男の人ふたりと対峙しても少しも動じない清瀬さんの余裕にドキドキしてしまう。

清瀬さんの腕の中にぴったりと納まり、きょとんと瞬きをする私を見たふたりは、あきらめたように肩を上げた。

あいかわらず陽気に笑い、こちらに手を振って出ていく彼ら。
にぎやかなふたりがいなくなり、ほっと肩から力を抜くと、腕の中の私を見下ろした清瀬さんはあきれたような表情をしていた。

「なにやってるんだ、君は」
「な、なにって。お庭に入って植物を踏んでいたから、出て行ってくださいって注意したんです」

私がそう答えると、清瀬さんが長いため息と一緒にうなだれる。
彼の額がこつんと私のつむじにぶつかった。

後ろから抱きしめられ密着していることを自覚して、急に鼓動が速くなる。

「言葉が通じなくても、口説かれてることくらいなんとなくわかるだろ」
「口説かれてって……。まさか!」


 
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