ホテル御曹司が甘くてイジワルです
広いダイニングテーブルに、ふたり向かい合って座る。
美しいグラスに入った食前酒に始まり、彩のいい季節の野菜を使った前菜、スープにメインディッシュのフィレステーキ、絶妙なタイミングでサーブされる料理はどれも美しくおいしくて、口に含むたび感激で顔をくしゃくしゃにしてしまう。
そんな私を見つめながら食事をとる清瀬さんは、食べる姿も嫌味なくらい綺麗でスマートだ。思わず見惚れていると、清瀬さんが口を開いた。
「ひとつ聞いてもいいか」
「……はい」
なんだろう、と手を止めると彼がこちらを見る。
「どうしてプラネタリウムが必要だと思う」
その問いに、私は持っていたナイフとフォークを置き、椅子に座りなおした。
「ひとりでも多くの人に星に興味を持ってもらうためです」
「興味を持ってもらってどうする。莫大な設備投資が必要なプラネタリウムや多額の公的資金を費やされる宇宙開発の必要性に疑問を持つものも多いだろう?」
するどい視線にまっすぐに見つめられる。威圧的に問いかける清瀬さんにひるまずに口を開いた。