ホテル御曹司が甘くてイジワルです
「真央は星や仕事のことなら流暢に話すのに、それ以外の話になると急にたどたどしくなるんだな」
図星をさされ、かっと頬が熱くなる。
館長の特訓のおかげで今は解説者として人前で話ができるようになったけど、もともとは内気な性格だった。
特に大学時代の彼と別れてから、あまり男の人と関わらないようにしてきたから、こうやって面と向かってふたりで話すのは未だに苦手だ。
「まぁ、そんなところも可愛いけどな」
清瀬さんの言葉に、熱かった頬がさらに熱を持ってしまう。
「か、からかわないでください!」
思い切り顔をしかめると、清瀬さんがこちらを見ながらかすかに顔を傾けた。
頬杖をつきながらじっと見つめられ、居心地が悪くて鼓動が速くなる。
「真央は面白いな。俺がプレアデスの後継者だと知ったら大抵の女は目の色を変えるのに」
「私は玉の輿にも御曹司にも興味がないですし、清瀬さんは『坂の上天球館』をつぶそうとする敵ですから」
つんと澄まして言うと、清瀬さんが私に手を取った。
長い指で私の手の甲をゆっくりとなぞりながら余裕たっぷりに微笑む。