情熱的に愛してⅡ
「ねえ、門馬君。基本はできているわ。すごいと思う。でもね、これだけじゃあ、企画力は弱いのよ。」

新人の子に、ここまで言った事はないから、どうなるのか分からないけれど、まだ入って1カ月しか経っていない子に、商品の企画はまだ無理なのよね。

「どうすればいいですか?」

「ええ?」

私は門馬君の顔を覗き込んだ。


「早く、会社の力になりたいんです。」

「門馬君……」

その時だった。

部長が私達のところへやってきた。

「いいじゃないか、清水君。教えてやれよ。」

「部長!」

「早く会社の力になりたいなんて、今時の若者にしちゃあ、珍しいよ。」

それはそうだけど……

私は心の中で、ため息をついた。
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