情熱的に愛してⅡ
いくらやる気があったって、必要な知識って言うモノがあるのよね。

「なあ、清水君。彼はいずれ、君の右腕になると思うよ。」

「えっ……」

門馬君が、私の……

考えただけで、顔が赤くなった。

「部長が、そう仰るなら。」

「やったぁ。」

ガッツポーズをする門馬君を見ると、なんだかこっちまで、嬉しくなってきてしまう。

やばい。

亘理君とかに見られたら、また何を言われるか、分からない。


「じゃあ、門馬君。ここに座って。」

私は、向かい側の椅子を、自分の方へと手繰り寄せた。

「はい。」

「まずは、ここだけど……」

企画書を指さしながら、一つ一つ丁寧に、ダメな箇所を指摘した。

これでしばらくは、”企画書書いてきました”なんて、言って来ないだろうと思っていた。
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