その花が永遠に咲き続けますように
「〝種〟かあ。何か可愛い!」
と荻原さんが嬉しそうに言うけれど、
「えー。何かパッとしなくない? 花ならともかく種って」
しかもRもLも入ってないし、と白山さんは反対の様子。
だけど荻原さんは。
「そうかな? 私達は皆バンド初心者な訳だし、これから開花に向けて始まっていくっていう意味ではぴったりじゃない? それに」
「それに?」
「種はいつか花を咲かせるでしょ? 咲ちゃんの名前にぴったり」
急に私に振り向いて笑顔でそう言うから驚いてしまった。
「え、でも私の名前に合ってるからっていう理由でそのバンド名にするのもどうかなって……」
「俺はいいと思う」
私の言葉を遮るようにそう言ったのは永君だった。
彼が私を見るその表情も、とても優しい。
「今はまだ小さな種が、いつか綺麗な花を咲かせますようにっていう希望も込めて」
……何故だろう。そう話す永君の顔が、寂しそうに見えてしまった。
「俺もいいと思うな〜、seeds! なんかガンダムみたいだし!」
「seedsが何でガンダムなの?」
「オギさんはガンダム知らないんだ? おい瑠夏。今度、オギさんにガンダム教えてやれよ。お前隠れオタじゃん」
「なっ⁉︎ 言うなよバカ大輝ッ‼︎」
よくわからないけれど竹入君もseedsという名前には賛成みたいで、最終的には白山さんも納得してくれた。
私ももちろん、素敵な名前だと思う。
こうして、私達のバンド名が決定した。
seeds。
いつか開花するように、頑張っていこうーーこの五人で。
と荻原さんが嬉しそうに言うけれど、
「えー。何かパッとしなくない? 花ならともかく種って」
しかもRもLも入ってないし、と白山さんは反対の様子。
だけど荻原さんは。
「そうかな? 私達は皆バンド初心者な訳だし、これから開花に向けて始まっていくっていう意味ではぴったりじゃない? それに」
「それに?」
「種はいつか花を咲かせるでしょ? 咲ちゃんの名前にぴったり」
急に私に振り向いて笑顔でそう言うから驚いてしまった。
「え、でも私の名前に合ってるからっていう理由でそのバンド名にするのもどうかなって……」
「俺はいいと思う」
私の言葉を遮るようにそう言ったのは永君だった。
彼が私を見るその表情も、とても優しい。
「今はまだ小さな種が、いつか綺麗な花を咲かせますようにっていう希望も込めて」
……何故だろう。そう話す永君の顔が、寂しそうに見えてしまった。
「俺もいいと思うな〜、seeds! なんかガンダムみたいだし!」
「seedsが何でガンダムなの?」
「オギさんはガンダム知らないんだ? おい瑠夏。今度、オギさんにガンダム教えてやれよ。お前隠れオタじゃん」
「なっ⁉︎ 言うなよバカ大輝ッ‼︎」
よくわからないけれど竹入君もseedsという名前には賛成みたいで、最終的には白山さんも納得してくれた。
私ももちろん、素敵な名前だと思う。
こうして、私達のバンド名が決定した。
seeds。
いつか開花するように、頑張っていこうーーこの五人で。