その恋に落ちるのは、彼の罠に掛かるということ
具合? まだ酔ってないし元気だ。一体何のこと? と小さく首を傾げるも、
「何⁉︎ それは大変だ! ここは気にせずにちょっと休んでこい! 付き添おうか⁉︎」
と河野さんに言われる。酔うとノリは鬱陶しい人だけれど、根はとても良い人なのでこういう時はとても優しい。
大丈夫です、気のせいです、と答えようとしたけれど、武宮課長が気を遣ってくれたんだということに気付く。
「……えぇと、じゃあちょっと、失礼します」
そっと立ち上がり、個室を出る。
その場に突っ立っているのもおかしいので、ひとまずお手洗いの方へ向かおうとする。
……個室の襖を閉める時、一瞬武宮課長と目が合った。
フッと微笑まれ、不覚にも顔が熱くなったのは……いや、これはきっとお酒のせい。
だけど、嬉しかったのは事実だ。
急に名前をちゃん付けで呼んでくるような軽い人だと思っていたけれど、周りのことをしっかりと見ていて、それでいて、仕事の時だけじゃなくてこういう場でもちゃんと優しい人なんだなと感じた。
その後、少ししてから部屋に戻ると、話題はすっかり別のものに変わっていた。武宮課長のお陰だ。
ちらりと彼を見やると、ちょうど彼も私を見て、にこっと笑った。
その笑顔に、私はまたしても、小さく胸をときめかせてしまった……。
「何⁉︎ それは大変だ! ここは気にせずにちょっと休んでこい! 付き添おうか⁉︎」
と河野さんに言われる。酔うとノリは鬱陶しい人だけれど、根はとても良い人なのでこういう時はとても優しい。
大丈夫です、気のせいです、と答えようとしたけれど、武宮課長が気を遣ってくれたんだということに気付く。
「……えぇと、じゃあちょっと、失礼します」
そっと立ち上がり、個室を出る。
その場に突っ立っているのもおかしいので、ひとまずお手洗いの方へ向かおうとする。
……個室の襖を閉める時、一瞬武宮課長と目が合った。
フッと微笑まれ、不覚にも顔が熱くなったのは……いや、これはきっとお酒のせい。
だけど、嬉しかったのは事実だ。
急に名前をちゃん付けで呼んでくるような軽い人だと思っていたけれど、周りのことをしっかりと見ていて、それでいて、仕事の時だけじゃなくてこういう場でもちゃんと優しい人なんだなと感じた。
その後、少ししてから部屋に戻ると、話題はすっかり別のものに変わっていた。武宮課長のお陰だ。
ちらりと彼を見やると、ちょうど彼も私を見て、にこっと笑った。
その笑顔に、私はまたしても、小さく胸をときめかせてしまった……。