拾い恋(もの)は、偶然か?





「お前、どうした?マジで。」



動揺全開の松田部長が、笑い交じりに懐からタバコを取り出した。


「いい?」

「どうぞー。」

「だいじょぶです。」


私たちに一言断って、部長がタバコを咥える。


……隣のイケメンのせいで見る余裕がなかったけど、考えてみりゃ松田部長も相当かっこいい。タバコに火を点けて煙を吐き出すその仕草がセクシーで、こんな間近で見れるなんて眼福だ。


司馬部長より10上ということは、今年42歳。うーん、若い。どう考えても30代に見える。


「こんなとこ」

「お待たせいたしましたぁ。」


おっとここで、みゆちゃんが乱入。キラキラスマイルで飲み物を置いていく。


「どうぞ!」

「ありがとう。」


ほらこうして。さっきまでは笑いもしなかった私にも可愛い笑顔を向けてくれたよ。



「はぁ。」


話を途中で遮られたせいで脱力したのか、松田部長がビールを傾ける。


「ちょっと総士さん。乾杯。」


そう言う司馬部長のせいか、それを盛大に噴き出した。


「ゴホッ、おま、マジ、ゴホッ、」

「だ、大丈夫ですか?」


さすが鳴海先輩。サッと自分のおしぼりで机とかを拭いて、松田部長のおしぼりを素早く手渡している。その辺の気遣い、素敵です。



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