拾い恋(もの)は、偶然か?
それはいつも翔吾さんが出張に使っている少し大きめのカバンだった。その中をごそごそとしだした翔吾さんは、一つの小さな紙袋を取り出す。
その紙袋は、見たことはないけれど紙袋自体に入れられているロゴは見覚えがあった。
「え、え。」
小さな紙袋。翔吾さんの大きな手じゃ窮屈そうなそれから翔吾さんが取り出したものは、リボンが結ばれている、手のひらサイズの箱。
それに何が入っているのか、予想はついているのに、まさかと信じられない自分がいる。
「え、え、翔吾さん、え?」
戸惑う私をよそに無言の翔吾さんは、さっさとリボンをほどいてしまって、その箱を開けた。
中に入っているのは、少し暗めの寝室でもピカピカに光って見えるもの。
そういうアクセサリーものには疎い私でも分かるほど大きなダイヤが存在を主張しまくっていた。
「音。はめてくれるか?」
そう言った翔吾さんはおもむろに箱から指輪を取り出すと、私の手を取ってひざまずいた。真正面から見つめられるだけで、感動で涙があふれてくる。
お酒が結構入っているせいか、いつも倍は心臓が動いている気がするし。