拾い恋(もの)は、偶然か?
これまでずっと、否定され続けてきた人。そして、必ずすべてが悪い方向へ向かっていた人。
だからこそ、翔吾さんがどんなに私を信頼していようと、好きであろうと、私がどれだけ言ってもその言葉は彼の耳には届きはしない。
だって、必ずそうなることをきっぱり否定できる人間なんてこの世にはいないのだから。
「翔吾さん。」
翔吾さんの頬を手で包めば、ゆっくりと彼の瞳は私を見た。私もまっすぐに翔吾さんを見つめる。信じなくていい。だけど。
「やれるだけ、やりましょう?」
言葉じゃなくていい。私という人間だけは信じてほしいと。
無言でうなずいた翔吾さんを抱きしめた。そして、2人示し合わせたように体が離れて。
翔吾さんはゆっくりと、私の指に指輪をはめた。
そして。
降り注ぐのは、キスの雨。なんて。
なんてロマンチック。
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なんて、甘い雰囲気に酔いしれていたのがウソのように、翌日は2人揃って緊張していた。
翔吾さんってば、昨日会ってくれと言っていたくせして、翌日にもう日程を決めていたなんて。
自信があるんだかないんだか分からない人だ。