拾い恋(もの)は、偶然か?
こうやってこの人は、否定され続けてきたんだろうか。
翔吾さんの優秀さは、才能だけじゃないはず。それに見合うだけの努力をしてきただろう。だけど、それもすべて、否定されてきたとしたら?
そんなの何より、許せないことだ。
「翔吾さん。」
隣の翔吾さんの手を握れば、放したくないとばかりに握り返してくる。私は、翔吾さんが好き。この人がたとえどんな人だろうと、きっと好きになると思う。
小さく頷けば、翔吾さんは小首を傾げた。
立ち上がった私がこれからすることは、確実に私の独断。これで状況がどうなろうが私の知ったことじゃない。
だって、私という存在は社長にこびへつらったところで扱いが変わるはずもなく、逆にそうすることでしか取り入れないというのならこっちから願い下げだ。
「社長。」
呼べば、社長は私に一瞥をくれただけで、その後は見向きもしない。こんなに無礼な人間が自分の会社の社長だとは。たとえこの人が翔吾さんのお父さんであろうと、がっかりだ。
「賭けをしませんか?」
私の問いかけに、社長は訝し気に私を見た。顔が語っている。変なことを言う奴だと。