私の本音は、あなたの為に。
私が兄のふりをしていると確信した大ちゃんは、いつの間にか自分を責め始めていた。
「俺が日本に居たら、優希ちゃんのママに言えたのに…。怖くて言えなかったでしょ?…ごめんね、本当に」
大ちゃんは伏し目がちになり、自分の所々茶色に染まった髪の毛をもどかしげに掻き回した。
自分が怪我をしなければ、渡米をしてまで手術をしなければ。
私がこんな状態にならなかったと、大ちゃんはそう思っているはず。
「大ちゃん……」
私は、また歩き出しながら言葉を絞り出す。
「…えっ?」
今度は髪の毛を引っ張りながら私の隣に並んだ大ちゃんは、我に返った様に私を見た。
「大ちゃんは、悪くないよ」
「!?」
大ちゃんの目に力が帯びる。
“優希ちゃん、何言ってるの!?”
そう、彼の目が訴えていた。
「大ちゃん、考えてみて」
ショックを受けている大ちゃんとは対照的に、私はとても落ち着いていた。
「ある日、自分の親が自分の事が分からなくなっていたら、どうする?」
「えっ…?」
大ちゃんは、言葉を無くす。
それが、私の体験した話だと分かっているから。
「…しかも、親は自分の兄の事しか記憶に無かったら、どうする?」
「……それって、優希ちゃんのママは優希ちゃんの記憶が無いって事…?」
「俺が日本に居たら、優希ちゃんのママに言えたのに…。怖くて言えなかったでしょ?…ごめんね、本当に」
大ちゃんは伏し目がちになり、自分の所々茶色に染まった髪の毛をもどかしげに掻き回した。
自分が怪我をしなければ、渡米をしてまで手術をしなければ。
私がこんな状態にならなかったと、大ちゃんはそう思っているはず。
「大ちゃん……」
私は、また歩き出しながら言葉を絞り出す。
「…えっ?」
今度は髪の毛を引っ張りながら私の隣に並んだ大ちゃんは、我に返った様に私を見た。
「大ちゃんは、悪くないよ」
「!?」
大ちゃんの目に力が帯びる。
“優希ちゃん、何言ってるの!?”
そう、彼の目が訴えていた。
「大ちゃん、考えてみて」
ショックを受けている大ちゃんとは対照的に、私はとても落ち着いていた。
「ある日、自分の親が自分の事が分からなくなっていたら、どうする?」
「えっ…?」
大ちゃんは、言葉を無くす。
それが、私の体験した話だと分かっているから。
「…しかも、親は自分の兄の事しか記憶に無かったら、どうする?」
「……それって、優希ちゃんのママは優希ちゃんの記憶が無いって事…?」