私の本音は、あなたの為に。
胸が、痛い。
花恋になら、ママの異変を言えると思っていた。
髪の毛の事だって、すぐに許してもらえると思っていた。
けれど、私は嘘つきだ。
ママの輝く様な笑顔を見る為に、私の事を見て欲しいが為に、私は嘘つきになった。
ママの前では“勇也”の嘘をついて、兄になる為に簡単に約束を破って。
こんな私の悩みに、誰が耳を貸すとでも言うのだろうか。
どうせ嘘つきの私の言う事は、花恋は信じてもくれないだろう。
(私って、嘘つき。私って、馬鹿じゃん)
真っ黒な感情が、私の心の中を巣食う。
「ごめん、花恋。本当に、ごめんねっ…!」
だから私は、それしか言う事が出来なくて。
これが、私と花恋の初めての喧嘩だった。
登校する時よりもはるかに憂鬱な気分で家へ帰った私は、一直線に私の部屋へ向かった。
ママには色々と理由を言い、私は兄の部屋ではなくて自分の部屋を使っている。
大きな音を立ててドアを閉めた私は、リュックサックを肩から外し、ゆっくりと床に置く。
そして、制服のままベッドに倒れ込んだ。
「もうっ、どうしてこうなるのかなっ………」
今まで耐えてきた全ての感情が、涙となって外の世界へ姿を現す。
本当は、苦しいのに。
ママに勘違いされてたったの3日目で、私の心はもう悲鳴をあげているのに。
花恋になら、ママの異変を言えると思っていた。
髪の毛の事だって、すぐに許してもらえると思っていた。
けれど、私は嘘つきだ。
ママの輝く様な笑顔を見る為に、私の事を見て欲しいが為に、私は嘘つきになった。
ママの前では“勇也”の嘘をついて、兄になる為に簡単に約束を破って。
こんな私の悩みに、誰が耳を貸すとでも言うのだろうか。
どうせ嘘つきの私の言う事は、花恋は信じてもくれないだろう。
(私って、嘘つき。私って、馬鹿じゃん)
真っ黒な感情が、私の心の中を巣食う。
「ごめん、花恋。本当に、ごめんねっ…!」
だから私は、それしか言う事が出来なくて。
これが、私と花恋の初めての喧嘩だった。
登校する時よりもはるかに憂鬱な気分で家へ帰った私は、一直線に私の部屋へ向かった。
ママには色々と理由を言い、私は兄の部屋ではなくて自分の部屋を使っている。
大きな音を立ててドアを閉めた私は、リュックサックを肩から外し、ゆっくりと床に置く。
そして、制服のままベッドに倒れ込んだ。
「もうっ、どうしてこうなるのかなっ………」
今まで耐えてきた全ての感情が、涙となって外の世界へ姿を現す。
本当は、苦しいのに。
ママに勘違いされてたったの3日目で、私の心はもう悲鳴をあげているのに。