私の本音は、あなたの為に。
(何の選択が、正しかったんだろう…)
このまま嘘をつき続けるのか、はたまたママときちんと向き合うのか。
本来なら後者の意見の方だけれど、私には勇気が出ない。
(あーっ、もう……)
弱すぎる自分に、心の中で暴言を吐き続けていると。
『嘘をつくのは、いけない事だ』
不意に、兄の言葉が蘇ってきた。
『だけど、優希。人の為に優しい嘘をつくことは、良い事なんだ』
(えっ…?)
『優希は優しいから、人が喜ぶ為なら嘘をつき続けるかもしれない。それは、優しい嘘だよね?』
次々に再生されていく兄の声。
『優しい嘘をつくのはいいけど、きちんと言った事には責任を持つんだ。…嘘は、程々にね』
笑いを含んだ声を最後に、頭の中に響いていた兄の声は途絶えた。
(優しい嘘、か……)
私は枕を自分の顔の上に乗せ、ふーっと息を吐く。
「ママが喜んでいるんだから、優しい嘘なんだよね。じゃあ、ついていても構わないよね…?」
私の呟きは、誰の耳にも拾われる事なく消えていく。
「程々って、どれ位か分からないけど…。その時は、その時だよね」
久しぶりに、ボジティブな感情が芽生えてきた。
このまま嘘をつき続けるのか、はたまたママときちんと向き合うのか。
本来なら後者の意見の方だけれど、私には勇気が出ない。
(あーっ、もう……)
弱すぎる自分に、心の中で暴言を吐き続けていると。
『嘘をつくのは、いけない事だ』
不意に、兄の言葉が蘇ってきた。
『だけど、優希。人の為に優しい嘘をつくことは、良い事なんだ』
(えっ…?)
『優希は優しいから、人が喜ぶ為なら嘘をつき続けるかもしれない。それは、優しい嘘だよね?』
次々に再生されていく兄の声。
『優しい嘘をつくのはいいけど、きちんと言った事には責任を持つんだ。…嘘は、程々にね』
笑いを含んだ声を最後に、頭の中に響いていた兄の声は途絶えた。
(優しい嘘、か……)
私は枕を自分の顔の上に乗せ、ふーっと息を吐く。
「ママが喜んでいるんだから、優しい嘘なんだよね。じゃあ、ついていても構わないよね…?」
私の呟きは、誰の耳にも拾われる事なく消えていく。
「程々って、どれ位か分からないけど…。その時は、その時だよね」
久しぶりに、ボジティブな感情が芽生えてきた。