君がいて、僕がいる。



__15分後


「いただきます」

「いただきまーす!」


おばあちゃんが作ってくれた夏野菜カレー、それにサラダを食べる。

なんとも夏の定番で、これまたすごく好きだ。


こういう緑に囲まれて、自分の畑の野菜で、カレーを作って食べる。
その部屋はエアコンじゃなく、風通しのいいこの部屋と扇風機のみ。
軽やかに流れる風鈴の音色が涼しさを増す。


最高。この一言につきる。


「おいしい…!」


そしてこのカレーも、我が家のとはちょっと違って、すごくおいしい。
なんだろう?と思った不思議な食感が細かく切られた茄子だったり、具が少ないなぁと思ったらたまねぎはみじん切りだったり、ニンジンも茄子と同じくらいの大きさに切られていたり、お肉が鶏肉だったり
とにかく見た目からして我が家と違って本当においしい。


「このサラダのドレッシングもすっごいおいしい」


サラダも、我が家では出ることのないさわやかな味。
レモンベース、ちょっと甘さもあったりで味がおしゃれ。


「それはよかった。いっぱい食べてね」

「うん、ありがとう。
こんなおいしいもの食べてるから、おばあちゃんはいつまでも若々しいんだね」


本当にどれもこれもが美味しくて、なんならこの麦茶すらおいしい。
……いいなぁ、こんな暮らし。

さっきまで英語の宿題に追われていたとは思えない。
田舎暮らしに憧れる人の気持ち、わかるなぁ…


「真希、あとでとうもろこしもあるんだから食べ過ぎ注意な」

「あ、うん。せっかく圭介がとってきたんだもんね」

「そうだよ!超立派なの取ってきたから!」

「ふふ、楽しみ」


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