君がいて、僕がいる。
「__圭介、そろそろ…」
「……んー。」
「将希待ってるし」
「……将希のやつ、恨んでやる」
「あはは、なにそれ
でも将希が言わなくてもどうせ1時間くらいで帰る時間だったんだし、そんな変わらないじゃん」
「そうだけどさー」
そういって、圭介はやっと私から離れて立ち上がったから、私もつられて立ち上がる。
一緒に戸締まり確認をして、私の荷物は圭介が持ってくれて、ようやくこの家を出た。
本当、将希のこと待たせすぎな気もするけど…別にいいよね。
さっき圭介の名前だしといたし、なにか言われても圭介のせいにしとこう。そうしよう。
将希も圭介相手にそんなキレないだろうし。
……たぶん。
「お邪魔しました~」
「ん」
圭介は短い返事だけして、私の手を握って歩き出した。
この道も、ちょっと前までは誰かと歩くことなんかなかったのにね。
本当、夏休み前と比べたら私の変化ってすごいよな…
「…そういえば、もうすぐ夏休みも終わるね」
「そうだねー
また毎日学校に行くなんて考えただけで嫌になる」
「はは、でも真希には強い味方がいるから大丈夫だって。
それに、前登校日の時、話しかけてくれた子いたんでしょ?
だったら、もう大丈夫だよ」
あー…そういえばそんなことあったな…
圭介が彼氏ですごいとか、優斗くんと知り合いなんてすごいとか、本当二人のお陰的なやつ。
「でもあの二人から圭介とか優斗くんと仲良くなりたいとか言われたらだるいなー」
「生徒会の仕事手伝わせればいいよ」
「それはちょっと可哀想だけど」
ま、でも優斗くんと仲良くしたらほぼほぼ手伝わされるよな。私も手伝わされたし…
ってか会長がそれでいいのかな。
他の生徒会役員はいったいなにをしてるんだ。会長に全てを押し付けすぎじゃないか?
だから私が手伝わされるはめになるんじゃ…
「ねぇ、真希」
「ん?」
「真希さ、流れ星にする願い事決まった?」
「え、うーん…
幸せになりたい」
「いやだからそれ無理なんでしょ?」
私の返答に、圭介も呆れて笑う。
まぁ確かに私が無理だって言ったんだけどさ…
「私の幸せってなんなんだろう」
私はいったい、なにをおもえば幸せになれるんだろう。