君がいて、僕がいる。



先生が来るまで、二人は私の席にいた。
もしかしたら圭介や優斗くん狙いなんじゃ…?と思った時期もあったけど、二人はそのことについて全く触れてこない。

普通に、私のことばかりを聞いてくるだけ。


「ね、帰りにあそこのカフェ行かない!?」

「あ、いいねぇ。真希も行ける?」

「うん、大丈夫だよ」

「じゃあけってーい!
あそこのパフェたまに食べたくなるんだよね!」


そして、放課後の約束。

…こんな、女子高生らしい会話いつぶりだろう…
放課後に誰かと遊ぶなんて、本当に久しぶりで…


「真希ちゃーん!!」

「・・・優斗くん」


そこに、また一人加わる。
前も思ったけど、人のクラスになんの抵抗もなくよく入れるよね…


「体調大丈夫!?」

「え?あ、うん
普通に大丈夫だけど」

「まじ!?じゃあ放課後ちょっとまた手伝ってほしいんだけど!」

「ブー!だめですー!
会長、真希は今日私たちと約束があるんです!
だからだめです!」

「え!そうなの!?
それ今日じゃなきゃダメ!?」

「ダメですー!」


・・・おいおい、すげぇな。
由貴、普通に優斗くんと話してるし。

高嶺の花ってのはどうなったんだ。


「えぇー…じゃあ真希ちゃん、明日は?」

「・・・そんなヤバイの?」

「ヤバイ!生徒会役員総出でやっても必死!!
ね!まじで手伝って!生徒会を助けて!!
飯おごるし!!」

「……仕方ないなぁ
じゃあ明日ね」


そういって優斗くんは走って教室から出ていった。

なんか、朝から嵐だな、今日は…
……でも、楽しいや。
こんな楽しい朝、いつぶりだろ。


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