君がいて、僕がいる。
それから圭介の部屋へと到着する、んだけど
「ちょ、ご飯は?」
なぜか、圭介はソファにどっかりと座ってる。
いや、食べないの?作らないの?
「昨日久々に将希と連絡とったんだけどさ」
え、将希?本当にあなたたち仲良しなのね……
まぁ、確かに優斗くんから聞いた話じゃこの人が将希みたいな人と仲良くても全然不思議じゃなくなったけどさ……
「真希、料理できるんだって?」
「・・・はぁ?」
「俺も食べたい!つくって!」
「……もう、将希みたいなこと言わないでよ」
「いいじゃん、俺腹へった~」
もう、それじゃ本当に将希と一緒だってば。
似た者同士、仲良いんですかね…
「じゃあ、作るから
その代わりに、どうして将希と仲良いのか教えてよ」
冗談半分、そんなことを聞いてみたけど、その途端に圭介の顔は一気に真剣な表情になって
「……ごめん、それは無理」
すごく真剣にそう答えた。
「え、なんで?そんなやばいの?」
「……うん。今の真希にはまだ言えない。ごめんね」
「もう、圭介そればっかり。
私は全部話してるのに」
「仕方ないじゃん。真希が大事になっちゃったから~」
「ふざけないで」
「いや別にふざけてはいないんだけどな」
……でも、将希とのことがそんなにまずいことなのか?
こっそりだけど、優斗くんから聞いた昔の圭介は不良だったんでしょ?
だからなんか将希と仲いいのもなんとなくわかる気はするんだけど……不良だったことを隠したいのかな……
そんなこと、私は気にしないのにな。
気にしてたら将希の姉なんか務まんないし。
「……ご飯、なにできそう?」
うわ、話題変えてきたな。
そこまで話したくないのか。……ったく。
「んー、キャベツとお肉あるから回鍋肉とかかな」
「おお、自分では作らないやつ。」
「映画でも見ながら待っててよ。
先にご飯炊かないとだし」
「やばい、真希ができる女過ぎて住まわせたい」
「大抵の女はできます」
「でも元カノはできなかったよ」
え、まじか。
……勝った。
「あ、笑ってる。
やっぱり嬉しいもん?」
「うん、嬉しいよ。
将希から出てくるアユさんは完璧な女だったから」
「……ったく、あいつペラペラと…」
でも純粋に、勝てることがあって嬉しいよ、私は。