君がいて、僕がいる。



中を見るとやっぱり中学生だけあって幼い。

「あ、これ優斗くん?
めっちゃ幼いなー。今が本当大人っぽいから別人級」

「これが俺」

「うーわ、圭介荒れてる。やんちゃしてました感半端ないね」

「中学生なんてそんなもんでしょうが。」


ま、そんなんはどうでもいいのさ。
えーと、佐脇歩美さんは……


「彼女はこれ」

「え、これ!?
超美人なんだけど」


圭介が指差す彼女は本当に美人で、中学生だから幼さはもちろんあるんだけど、それでも今の私より大人っぽい。垢抜けてる。

とにかく顔が整ってるし白いし、髪の毛もきれいなロング。
整えられた眉毛や、笑顔の感じから本当に女子力駄々漏れ。


「なんか……アユさんもあまり暑さは感じない人種だな」

「は?」


圭介のさっぱり加減もすごいけど、この人はきっと夏に汗はかかない。
化粧よれも髪の毛のよれも無縁そう。

そういう次元で生きてそうな人だ。


……そういえば、アユさんの妹で将希の彼女も大分かわいかったな……
あの子は何歳なんだろう。将希の彼女だから中学生?いっても私と同い年かな?

すごい大人っぽいな……うらやましい。


「満足?」

「あ、うん。
でもなんかこの人と圭介が歩いてるところをちょっと見たかったな」

「いやだから嫉妬して。少しは」


だって……この二人なら真夏でも見た目が涼しそうで…
それはそれでいいなって思っちゃうんだもん。


「美人過ぎて同じ人間に見えないから嫉妬なんてできない。
私なんかがこんな美人に対抗しようなんて考えてる時点で間違ってる」


なんていうか、もっと同じ次元で生きてような人なら嫉妬もできそうなんだけど……
この人はレベルが高すぎる。いやこれ負けて当然じゃん、みたいな。


「こんな人なら、忘れられなくて当然じゃん」


私が2番目でも仕方ない
圭介は気にしなくていいよって意味でそういったのに


「……もう終わり」


圭介はなんか、すっごく機嫌が悪かった。


「どうしたの?」



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