君がいて、僕がいる。
____翌日
「おは!」
「……おはよ」
圭介は本当に6時にモーニングコールをしてきて、時間通り7時半に家を出たら目の前にすでに圭介がいた。
「いたならメールしてくれればよかったのに」
「俺も今ちょうどついたとこだったから」
「そっか、じゃあタイミングよかったね。
行こっか、暑いけど」
私がそういうと、圭介は暑いけど私の手を握ってきた。
……私も、このくそ暑い中、今までこの暑さに散々文句いってきたくせに、この手はまったくほどこうとは思わない。
暑くても、それでもこの手は握っていたかったから。
「俺真希と知り合ってなかったら今日絶対休んでたよ」
「いや、私がいなくてもいってください。」
受験生なんだから。
いったいこの人はいつ勉強するんだろう…本当に勉強しないつもりなのかな?
「真希のクラスはどんなクラス?」
「え、うーん普通?
そこそこハデな人もいるし、普通な人もいれば、私みたいに地味な人もいる」
「え、真希って地味なの?どこが?」
「え、友達いなくて静かにしてるとこ?」
「だからそういう悲しいことを平然と言わないで」
「現実なんだから仕方ない」
そんなくだらない話をしながら歩くこと10分。
あっという間に学校へと到着した。やっぱり、誰かと一緒だと早いね。
「教室まで行くよー」
「え、いいよ恥ずかしいし。
しかも1年は4階だから遠いでしょ」
「大丈夫大丈夫」
い、いや私が大丈夫じゃないってば。恥ずかしいってば。
クラスで一人きりな私が教室で彼氏と…なんてのも恥ずかしいし、圭介に私が嫌われてるところを実際に見られるのも…
口で言うのは簡単だけど、実際見られるのはちょっと……
「まだ7時45分だし。今行っても暇でしょ?」
……そりゃそうだけど。
いいよ、本でも読んでるから
「はい、行くよ」
「……結局来るのね」
「だって、俺がいた方が真希も楽しいでしょ?
一人よりさ
大丈夫、俺がいた方がいいよ」
……なんだかなぁ。敵わない。