羊と虎

「じゃぁ、明日本屋に付き合って。
僕、まだ地理に疎くて・・・」

「うん、いいよ。どんな本を探してるの?
そう言えば私も、そろそろ欲しい雑誌が発売されてるな」

「仕事で使う専門書が欲しいんだけど、まだ洋書しか無いんだ」

「洋書を多く扱ってるお店か・・・分かった。任せて!」

少し考えてお勧めの書店を頭の中で検索した結果、良い所が見つかった。

元気な返事をしながら立ち上がり、食べた食器を重ねてキッチンに運ぶ。

料理が作れない杏奈は片付けだけはさせて欲しいと、凱に頼んだ。

始めは渋っていたが、今では杏奈が食器を洗っている間に、デザートの用意してくれるようになった。

食後のデザートは杏奈が担当で、自分は食べないが、凱のうちにお邪魔する時は必ず買っていく。

自分にはスナック菓子を別で用意して、凱がデザートを食べている横で一緒に食べる。

デザートを食べ終わり、凱が食器をキッチンに持って行って洗っている音をぼんやりと聞いていた。

今日は少し遅くなったのでそろそろ帰る準備をしなければならないが、瞼が重くなってきた。

『ダメだ起きないと・・でも・・眠い』
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