溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
胸が早鐘を打ち続けている。

好きって自覚したんだもの、気持ちを伝えるべきだよね。だって佐々木君は伝えてくれたもの。

いまだに私の返事を待つ佐々木君に意を決した。

「面白くなかったの。彩音が佐々木君の話をするのが。……佐々木君のことを気に入ったのかもしれないって思ったら、これ以上彩音とは一緒にいたくなかった。酷いことを言いそうで怖くて家を飛び出してきたの」

一気に捲し立てて言うと、ゆっくりと彼の手が肩から離れていく。

もしかしたら引かれちゃったかもしれない。彩音は佐々木君と私の仲を取り持とうとしてくれたのに、なんて心の狭い奴なんだろうって。

でも一度胸の内を吐いたら止まらず、瞼をギュッと瞑りやけくそな気持ちで言った。

「職場の後輩にも同じことを思ったの。……その子、本当に可愛くて良い子だから、佐々木君が好きになっちゃったらどうしようって思った。……彩音にも同じことを思ったの」

言っちゃった。思っていることを全部。でもこれが私の本音だから。佐々木君にはどんな私も知ってほしいと思うから。だから言いたかった。
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